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木本硝子株式会社

問屋という立場で80年以上もの間、常にマーケットの動向を見据えてきました。
消費者が硝子製品に求めるモノは何か。売れるモノ、売れないモノを見分ける要素とは何なのか。
いまを生きる人々に親しまれる硝子製品には何が必要なのか。
問屋ならではの視座を生かし、東京下町の手作り硝子工場や江戸切子の職人、デザイナーやクリエイターの皆さんとタッグを組んで硝子製品の新しい世界観創造に努めてまいります。


伝統を守り、伝統を進化させること

硝子の表面にカットを入れる江戸切子。その歴史は江戸時代に遡る。

 矢来や麻の葉、菊花、笹、七宝模様なその輪の文様を施した江戸切子は、明治時代に入ると、近代化の道を歩み始めた。英国から技術者が招かれ、殖産興業政策の一環として国をあげての取り組みが始まり、大正から昭和初期にかけては食器だけでなく、日用品や照明にも江戸切子は用いられるようになり、高級品として一大隆盛期を迎える。

 木本硝子もこの時代に創業した。昭和6年(1931年)に東京浅草で創業以来、80年間、江戸切子を始めとする硝子食器一筋で事業を営んできたが、近年の硝子産業の衰退かは著しい。カットグラス加工の機械化・量産化が進み、低価格の輸入品が氾濫すると、多くのメーカーや工場が廃業や撤退を余儀なくされた。問屋も例外ではない。多くの同業者が姿を消した。販路も減り、市場は大きく様変わりした。市場が縮小すば、職人の仕事量も減る。仕事が減れば職人に後継者を育成しようという余裕はなくなる。この業界で一人前になりたいという若手の参入も少なくなった。職人の高齢化、後継者不足。業界が直面する問題は大きく、悩みは深い。

 業界が低迷する中で、モノづくりに対する私の考えは大きく変わった。ただ作り手に発注し、出来上がった製品を営業するだけではだめだ。モノを右から左へと流すのではなく、積極的にモノづくりに関わり、市場に挑戦していこう。

 方向性を変えたら希望が生まれた。江戸切子の伝統をベースに、異業種の知見や技術、枠にはまらないデザイナーの発想を融合させた新しい江戸切子が愛好家のすそ野を広げている。少しずつだが若手の育成も進んできた。ネットの出現で坂路も多様化している。デザイナーから声がかかることも増えてきた。

 日本人の心が宿る江戸切子をこれ以上衰退させてはいけない。危機感を持ちながらも大いなる希望を胸に絵d切子に新たな地平線を切り開く。それが私に課せられた仕事であり、ミッションだ。伝統を守り。伝統を進化させること。その役割にいつも忠実でありたい。

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